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第12章 それは野外

「ぁふっ……もう、やめないと…」

夢中で唇を合わせるあたしは止めることなんて出来ない。ストップしなければいけないという理性が勝手に言葉を吐いているだけだった。

「いっぱいキスしたい」

会話がループしている。翔太郎がとめて……

翔太郎の手が服の下に滑り込み、あっという間にブラの下の素肌に到達する。

「んぁ……ゅ」

一瞬、歯を食いしばったが乳首を摘ままれた途端に声が洩れ始めてしまった。

このまま、ここで服を脱いで翔太郎を押し倒してしまいたい衝動を、必死で抑える。

「っふ…ぁ…もっと…」

衝動を抑えるのと欲望に駆られるのとで頭の中がめちゃくちゃになっていた。

翔太郎の目を見つめながらキスをすると身体じゅうが熱をおびて力が抜けてくる。

ここが野外で、いつ人が通ってもおかしくない場所だってことを、ついに頭から完全に吹っ飛ばした。

翔太郎のパーカーの下に手を潜り込ませ素肌を触ると指先から熱が伝わってくる。
パーカーを掴み、グイッと上に。

「わーっ、ダメダメ！こんなところで露出したらダメだろ？」

諭されて裾を引っ張り戻され、手がパーカーの中に取り残されてしまう。
それでも構わず、翔太郎の背中に指を滑らせ、ひとり昂ぶっていた。