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ファニーキンキー
第13章 それは結実
「そうじゃなくてぇ…」
「ええっ…?何、なに、何さっ?」
「あんた達、昼休みになるとふたりで仲良さそうにしてるよねぇ、昨日だってデートしたんでしょ~?どこ行ったのよぉ?」
「どこだっていいじゃないですか…それが聞きたかったんですか?」
「別にぃ~、聞いたっていいじゃない」
あーっ、めんどくさい!クールって話題だったんじゃないの?
「友達と4人で遊園地行ってきたんですよ」
「いいなぁ~。私もデートした~い」
「すればいいじゃないですか。してくださいよ。したいんですね。分かってますよ、後で行きますから」
最後の部分は先輩だけに見えるように口パクだ。その件が言いたかったのね。しょうがない、翔太郎をまいて先輩と例のお二方に会いに行くか…
「そうじゃなくてぇ…私との時だって、やっと私の方を向いてくれたと思ったのに1日で終わっちゃうしぃ…そんな無愛想な翔太郎くんに、寧奈ちゃんってば愛されてんのねって言いたかったの。きゃんっ」
クスっ。さらりと私怨をぶっ込んできましたね。ええ、そうですよ。あたしはヘンタイ癖を受け入れてもらえるほど愛されてますよ。
「うぉっ…?!」
先輩と二人だけで進行していた会話に突然翔太郎が参入してきた。あたしの肩をぎゅっと抱き寄せ、ふたりの仲を見せつけるように。