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ファニーキンキー
第13章 それは結実
「あんたと付き合った覚えは無いな」
でた、クールな翔太郎。言い方がきつい。狐目がいっそう、つり上がっちゃってるじゃん。
「なっ?!嘘!だって…っ!」
こっちもでた!般若になっちゃってますよっ、そんな顔、しまってしまって!眉間にしわなんか寄せちゃって、綺麗な顔が台無しですよ。
「あん時も言ったけど、あんた…自分の言ったこと覚えてる?」
わなわなと怒りに震える先輩。このパターンはアレだよね?
1回だけって話だったのに彼女気取りになった先輩が、翔太郎に冷たくあしらわれてパチーンってやつ。暴力はいけませんよ。
「センパイ、行きましょ。相談があるんでしたよね?センパイの教室に行きましょ」
先輩の膝の上に広がったお弁当箱をランチクロスで一握りにし、般若を立たせた。
「寧奈…」
「先に教室戻ってて」
そう言いながら先輩の背中を押す。なるべく早くこの犬と猿を引き離したかった。
翔太郎と一緒ではなく、先輩と連れ立ったのは、決して先輩の肩を持ったわけじゃないよ。先輩と約束しちゃったからね…けどさ昼に勝手にくっついてくるなんて思ってなかったよ、これね約束を果たすまで毎日来るやつ。
だからね、とっととジャッジを済ませちゃいましょう!ってこと。