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ファニーキンキー
第13章 それは結実


足元にしゃがみ込んで下から見上げる体勢に変えると、翔太郎はしょんぼりとした表情で…けど、ちゃんと目を合わせてくれる。

「俺に対して隠し事してるみたいだったろ?色々、色々って誤魔化そうとするから…変に勘ぐった」

「そっか…ごめんね。あたし束縛されてると思っちゃったから……昼休み一緒に居られないことに怒ってるのかなって。翔太郎と、もっといっぱい一緒に居たいと思ってるよ。けど、あたしは束縛されるの嫌いなの」

「!…」

「あはっ、束縛心もあったんだ?」

「……少し。俺より先輩を選ぶのかよって嫉妬心もあったかも。引き留めたら行かないでくれるかなって…ちょっと意地になってた」

素直に心の内を見せる翔太郎。こういうところが大好きなんだけどね……ちらりと壁に掛かった時計を見る。

「あっ!遅刻だー。先輩たち待ってるから行ってくるねっ。放課後にちゃんと話すから」

「お、おぅ…」

真剣に話し合ってたはずなのに、急に明るく切り替わったあたしにたじろぐ翔太郎。

だって、先輩との約束事をクリアしないと、いつまで経っても昼休み一緒に居られなくなるよ?

今日は生徒会室の前に集合だっけ。階段を跳ぶように走り降りて、購買を目指す。コロッケパン~売れ残っててくれー!

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