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ファニーキンキー
第13章 それは結実
「あたしさ、厄介な体じゃん?言葉で愛の確認は出来るけど、体での確認作業って簡単に出来ないでしょ?翔太郎が不足に思ってるのはソコなのかなって思ってね。だから、欲求不満なら他の人としてもいいよ…ってあたしが許可をだすようなことじゃないけど、公認しとけば、翔太郎も気楽かなっ、て、いーうー提ー案ー!?!どこ行くのぉぉお?」
腕を強く引き、ずんずんと大きな歩幅で歩き出す。あたしは、前のめりになりながら引きずられるように小走り気味。
通りの近くにあった見知らぬ会社の駐車場に停まっている数台の社名入りの白いワンボックスカーの陰。
そこまで来ると翔太郎は離した手をあたしの肩にがっちりと食い込ませた。
「寧奈の言う束縛しないってそーいうこと?」
「ちょっと違うけど…そうでもしないと翔太郎、我慢ばっかりすることになるよ」
「我慢ってなんだよ?何にも我慢してねーよ。俺の浮気を公認して寧奈も浮気するってことかよ?」
「違うよ、そうじゃないよ。あたしには翔太郎がいるでしょ?」
「俺にだって寧奈がいるだろ?!」
「だから…体だけって割り切れる翔太郎は、あたしが応えてあげられない時に余所でしてきてもいいって言ってるの」
「そっ…!なっ!俺は…!この間だって…」
「この間?」
「………………」
「この間…なに?」
「同じバイト先の大学生に誘われたんだ。何度か寝たことあるけど、寧奈のこと話して、もうやめようって断った」