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ファニーキンキー
第3章 それは悪戯
口いっぱいに咥えて2,3度頭を振る。ぽちゅっと音を立て顔を上げると、髪を混ぜていた手があたしの頬を包む。
翔太郎は赤らめた顔を横に逸らして目をつむっていた。
舌先で根元から舐め上げ、また咥える。
反り返ったのを感じ取った時、
「あ!電話」「あっ…」
せつない声を上げる翔太郎から口を離して立ち上がると、画面が真っ黒の携帯をポケットから取り出す。
時間を確認すると、残りは1分30秒か…
「お母さんだ…ごめんね、ちょっと出るね」
せつなそうな目をした翔太郎の返事も待たずに、
「もしもし?お母さん、何?」
一人芝居を始める。
「うん……うん。あーそうなんだ?うん……うん、わかった。はーい、じゃあね」
…あと55秒。
携帯をしまい翔太郎の元に戻る。
「ごめんね」
一度だけ唇を押しつけ、
「もうイく?」
「もうイく」
とりあえず応戦態勢を構える。