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ファニーキンキー
第4章 それは弁当


午後からいよいよ準決勝、相手はバレー部員が一人参加の上級生チーム。

「次も勝てる試合だからねっ!」

固く握られた拳を見せられ、気合を入れられる。熱いね恵衣子…目から炎が出てるよ。

相手は上級生とはいえ、うちのチームには、恵衣子とバレー部員の子が一人いる。うん、任せとけば勝てそうだ。

コートに立つと見覚えのある顔と背の高い女子がこちらを見て言葉を交わしている。

以前、睨みつけてきた綺麗な上級生か…狙われそうだな。
   
まぁ、受けて立つけどねっ!

試合が始まった途端、狙われた。

受けて立つつもりでいたけど、バレー部の先輩のスパイクは返せませんっ!

ボールを受けても、高速球が腕に当たってあらぬ方向にすっ飛んでしまう。しかも、上半身を狙ってきてるみたいで、これじゃまるでドッジボール。

あたしのミスで得点が奪われていく…が、恵衣子とバレー部の子の活躍で得点は奪回されている。

中盤までサイドアウトを繰り返し同点のまま。なんとか連続得点を取りたいところ。

恵衣子たちがカバーしようとしてくれるが、なんせあたしを標的に打って来るから、あたしがなんとかしなければ!

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