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ファニーキンキー
第6章 それは先輩


きっと真相を知りたいはずなのに、このふたりは何も聞いてこない、ちゃんとあたしの口から話さないとな…


野菜サンドをかじりながら、昨夜のテレビ番組の話をしているふたりに、

「今日さ、帰りにカラオケ行かない?」

誘ってみた。椎ちゃんはもぐもぐしていた口の中身をゴクンと飲み込むと申し訳なさそうに、

「今日は彼氏と駅で待ち合わせてて…あっ、でもキャンセルするね」

カバンから携帯を出そうとした。

「あーっ、いいの。そこまでしなくていいの。彼の方が先約だもんね」

ちらっと恵衣子を見ると、

「あ、あたしは…今日はそのー、バスケ部の人達とカ、カラオケに…」

「ぶっ。カラオケに行くんかぃ!それじゃあ、また今度にしよっ」

「よかったら、一緒にカラオケ行く?」

気を遣って、逆に誘ってくれる。

「ううん、たまには3人で行きたいなぁって思っただけだから。恵衣子は楽しんできて」

気にしてない素振りで野菜サンドを食べ続ける。
ううっ…フラれた。フラれづいてるな…あたし。

 
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