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ファニーキンキー
第7章 それは純白
ベンチにひとり座る椎ちゃんを見つけ、猛ダッシュで駆け寄る。
「椎ちゃーん、お待たせ。ハァハァ」
「ふふふ。一足先に座れたの。結構、外でお昼する人いるんだね」
「うんうん。よくぞ確保してくださいましー、ありがと」
「ラッキーだったよね。ふふっ」
お弁当の卵焼きをモグモグさせてから、椎ちゃんが言いにくそうに話を切り出した。
「……あのね…寧奈」
そっか、あたしを外に連れ出したのは話があったからか…何の事だろう?翔太郎のこと?
「昨日のお昼休みなんだけど…」
「うん」
「寧奈が職員室行ってる間にね…」
「うんうん」
「翔太郎くんのところにね…3年生の女の人が来て、何か喚いてバッチーンって…」
椎ちゃんがフォークを持った手で叩く仕草をする。
「バッチーンって?平手打ちしたの?先輩が?」
なんか…身に覚え、あるんですけど?
「そうなのっ。その後2人で出てっちゃって。…修羅場ってやつ?」
興奮気味に話す。面白いシーンを見たっていう興味本位じゃなく、怖い現場を目撃した恐怖からくる興奮。椎ちゃんの体が少し震えてる。
ああ、それで教室の空気がおかしかったのか…