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ファニーキンキー
第8章 それは赤面
バイトの連休も残り2日になった翔太郎は、2日とも家に誘い、あたしに次の醜態のプランが決まったかどうか、しつこく聞いてくる。
「ねぇ、思いついた?」
「まだ」
「ううぅ…」
口調がすっかり可愛くなっちゃってるんだけど…
あたしの好みはSの仮面を被ったM男だから、普段はクールでいいんだよ?
S口調でもいいんだよ?ムカついてやり返すのも楽しみなんだから。
ふたりして部屋でゴロゴロ…─ゴロゴロっていっても寝転がってゴロゴロしてるわけじゃなく、床に座ってお菓子食べながらしゃべってるってことね…─していると翔太郎がピン留めで前髪をあげていた。
こうして見ると、やっぱ整ってるなって思う。きりっとした男らしい目元、末広がりな二重のラインは目尻が跳ねあがっているように錯覚する。
狐目みたいだけど涙袋がふっくらしているから目が大きく見えて柔らかい印象も受ける。
「前髪、邪魔なの?」
「あー、…うん」
「切ったらいいのに。なんでそんなに長くしてるの?」
普段の目元は簾のような前髪の奥から、ちらちらっと見える程度。