この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ファニーキンキー
第2章 それは的中
口の中に進入して、散らばった米粒を頂戴しようと舌を動かす。
動かすも舌先からこぼれ落ちて上手く掴めない。
「んぐっ…むむむ」
すくおうとして、引き込もうとして、何度も舌を出し入れする。
すると、されるがままだった翔太郎の唇に力が込もった。
「へたくそ」
米粒まみれの舌をあたしの口へ差し込んだ。
口移しで水を飲ますとか、飴の交換とかあるけど、噛んだ米粒って抵抗ないのかな?
それなら…いけるかもしれない。クスっ。
少し期待をし始めた。
翔太郎の舌に吸い付いて、おにぎりを味わう。
「しゃけ」
ほんのりと具の味がした。
次のキスに備え、翔太郎は素早くおにぎりを飲み込み、口の中を空っぽにしている。
キスが欲しかったら、おにぎりを頬張らないと。クスっ。
「あ、どうぞ食事を続けて?あたしはクリームパン食べる」
「あっそ」
ホッとしたのか…落胆したのか、焼きそばパンにかじり付いていた。