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ファニーキンキー
第2章 それは的中


口の中に進入して、散らばった米粒を頂戴しようと舌を動かす。
動かすも舌先からこぼれ落ちて上手く掴めない。

「んぐっ…むむむ」

すくおうとして、引き込もうとして、何度も舌を出し入れする。

すると、されるがままだった翔太郎の唇に力が込もった。

「へたくそ」

米粒まみれの舌をあたしの口へ差し込んだ。

口移しで水を飲ますとか、飴の交換とかあるけど、噛んだ米粒って抵抗ないのかな?
それなら…いけるかもしれない。クスっ。
少し期待をし始めた。

翔太郎の舌に吸い付いて、おにぎりを味わう。

「しゃけ」

ほんのりと具の味がした。

次のキスに備え、翔太郎は素早くおにぎりを飲み込み、口の中を空っぽにしている。
キスが欲しかったら、おにぎりを頬張らないと。クスっ。

「あ、どうぞ食事を続けて?あたしはクリームパン食べる」

「あっそ」

ホッとしたのか…落胆したのか、焼きそばパンにかじり付いていた。

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