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ファニーキンキー
第8章 それは赤面
図星か…あー、めんどくさっ。
「こっち見て」
「………」
嫉妬なんて……する必要ないのに…
背けたままの翔太郎に言葉を続ける。
「あたし、嫉妬とか…嫌いなんだ」
「!…」
驚きと不安げな表情で振り向いた翔太郎の両頬を、手を伸ばして包み込む。背の高い翔太郎は少しだけ身を屈めてくれる。
こういう、あたしのきつい部分から逃げ出さずに、向き合ってくれるところが好き…
ゆっくりと一度瞬きをして視線を合わせる。
「翔太郎のこと…好きだよ」
「………」
「あたしは…翔太郎が好き」
「………」
翔太郎の瞳が微かに揺れた。
「翔太郎がいいの」
「………」
「翔太郎じゃないと…ダメなの」
「…っ……」
翔太郎の唇が僅かに動いた。
「翔太郎じゃないとダメなの…知ってるよね?」
「ん……知ってる」
もう、瞳の色が優しく変わっていた。