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ファニーキンキー
第9章 それは翔太郎
「ストッキング……頭に被るんだろ?」
テレビに向かってぽつりとつぶやく。
やっぱ、分かってたか。それが嫌だったんだよね?
けど、滑稽っていったら、そっちだよね?
「正解」
「鉄板だろ、そんなの絶対大爆笑するに決まってる」
「そりゃ、笑うために翔太郎にやってもらうんだからね」
って、もしもーし!目的を忘れちゃいませんか?
「そうだった…」
背中越しでも、うな垂れたのが分かる。
ガチで忘れてたのかっ。アハっ、クールな翔太郎のアホなところが可愛い。そんな翔太郎のために、もうちょっと軽めな案を考えようかな…
軽めって言ってもなぁ…“楽勝!”なんて言ってノリノリで披露されても、きっと笑えないんだよなぁ。
あとは突発的な滑稽シーンを狙うか?翔太郎がイケメンなのは顔だけじゃないから…ずっこけたことしなさそうだし。難しいなぁ…
あーあ、ストッキングが無駄になっちゃったな。ヌードカラーを穿くような私服じゃないし……
ムフっ、いいこと思いついちゃった!
「ねぇ、翔太郎も笑いたい?あたしが被っちゃおっかな」