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Sな彼女
第6章 ホテルにて -3-

岬は、ぐるっと中で指を回した。
身体が跳ねる。

「……んっ、……ぁ」

何度も繰り返し、岬は指で俺の中を掻き回した。
ある内壁の一部に触れられると、ぞわぞわと妙な感覚が身体中に走る。

「りょおちゃんの前立腺はココかな?」

その一部を、岬は二本の指でグリグリと押し当てた。

「ああっ‼︎」

今度は大きく身体が跳ねて、悲鳴も洩らした。

「……はっ…あ…なん、か……変ッ」

「変じゃないよ?気持ちいいっていうんだよ?まだ初めてだから慣れていないだけ。また次の時も、ゆっくり慣らそうね」

次とは……?
また、岬と会って情事をするという事?
こんな屈辱的なセックスなんか、もう……。

朦朧とする頭でぼんやり考えていると、また前立腺を刺激された。

「あんっ!」

「ダメだよ?ちゃんとこっちに集中しないと。……そろそろ目隠し外してもいいかな」

そう言って、岬は片手で器用に俺の目に巻き付けたネクタイを外した。
遮断された世界から解放されて、少し安堵する。
でも、まだ両手は拘束されたままだ。
完全に不安が去った訳ではない。

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