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第1章 お父様との秘め事に淫らに濡れて（彩夏の場合）

　濡れた膣口を拡げるようにしながら、お父様の先端がスルっと滑り込みました。もう、身を任せるだけです。お父様の首に腕をまわすと、力を抜いて、からだを預けていきました。そして、根元まで飲み込んでいったんです。
　深くつながると、逞しいものが子宮口を押し上げました。我慢しきれずに、甘い声を漏らしました。それから、二人して獣になりました。お互いのからだを貪りつくし、そのすべてを快楽に変える獣になったんです。
　まさか、膝の上に抱かれた、こんな不安な体位で絶頂を迎えることになるなんて、考えてもみませんでした。お父様の肩に歯を立てて、悦びに耐えました。それほど、からだの重さで逃げのない、この姿勢が苦しかったんです。
　悦びから逃げられない不安と恐怖。それでも腰を動かし続ける私。下から突き上げる、無慈悲なお父様を、ただただ、全身で受け止めながらまぐわいました。それは、まるで、快楽の地獄でした。
　いまは、セックスに狂う女がいることが、なんの疑いもなく受け入れられました。いつか、私も・・。そういう予感が、不思議な実感をもってありました。
　お父様が逝ってくださらなければ終わらない体位。私は、串刺しにされた獲物のように、息も絶え絶えのからだで感じ続けました。胡坐位のまま深く繋がって、幾度目になるのでしょうか、また、絶頂を迎えました。悦びが、苦痛に似ていることを、初めて知りました。
　「お父様、逝ってください・・逝ってください。お願いです。もう、だめです。本当に・・本当に壊れてしまいます。」、歓喜に泣きながら、そう哀願しました。そしてお父様に、直接、子宮へと射精していただきました。少なくともそう感じました。ビクッ、ビクッと、動きがわかるほど収縮を繰り返すペニスから、膣奥に放たれる飛沫の、激しさに頭が痺れました。
　生理が終わったばかりなのが哀しくてたまりませんでした。考えてみれば、幸いなことでした。けれど、快楽に身を捧げた牝には、もはや、そんな知性ははありませんでした。愛されたという証が欲しかったのです。
　すべてが終わってからも、甘えるようにからだを絡めたままでシャワーを浴びました。交わすキスと愛撫が、一向に醒める気配のない、私を甘く疼かせました。
　そして、恥ずかしいからと、一人にしていただいたバスルームで、乳房にキスの痕を見つけました。それだけで、また下腹部が甘く疼きました。