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片桐家の女たち
第1章 お父様との秘め事に淫らに濡れて(彩夏の場合)
  後ろめたさはありませんでした。いまは、お父様とこうなることが、当然のことのように感じられました。誰にも知られることなく、秘密のまま関係を続けられると、そう思っていました。
 でも、靴を履く瞬間に気づいたんです。私が来た時にはなかった、小さな革靴が、揃えて脱いであったんです。朱音ちゃんの靴です。間違いありません。玄関には鍵が掛っていました。思わず、二階を見上げました。物音ひとつしません。ひっそりとしています。
 私は、急に冷水を浴びせられたようになって身ぶるいをしました。そして、お父様を見つめました。「朱音ちゃん帰ってきていますね。」、それだけ言うと、確かめずにはいられなくなって、そっと、二階へ上がっていきました。
 聞かれたのだろうか。あの淫らな声を。聞かれたとすれば、お父様と私が、なにをしていたのか知られてしまったということです。一刻も早く確認したい。なにも知らないことを・・。そう思いながらも、はやる気持ちを抑えて、朱音ちゃんの部屋をノックしました。
 返事はありませんでした。そっと、ドアノブを回しました。部屋の中には鈍い機械音が響いて、エアコンが効いていました。ベッドが膨らんでいます。私は、足音を立てないように近づいて、そっと、お布団を捲りました。朱音ちゃんは、制服のまま、すやすやと眠っていました。頬が少し赤いようなので、おでこに手を当ててみましたが、お熱はないようです。
 「朱音ちゃん、起きてるの・・起きてたら、少し・・ねえ、朱音ちゃん。」、そう言いながら揺すってみましたが、反応はありません。ぐっすりと眠っているようです。
 お布団をかけ直して、しばらくの間、様子を見守りました。5分ほど待っていても、起きる気配はありません。来た時と同じように足音を忍ばせ、そっとドアを閉めると階段を降りました。
 問い返すようなお父様の視線に、「朱音ちゃん、ぐっすりと眠っています。起したんですけど、起きないんです。頬が赤かったから・・もしかしたら、お熱でもあって早退したのかもしれません。」って伝えました。
 少し心配そうなお父様に、慌てて「あっ、今はもう、大丈夫みたいです。」そう付け加えました。そして、間をおいてから、「ですから・・今日のこと、大丈夫だと思います。」ってお父様の胸に縋りました。
 だから、まだ、抱いてくださいって、そうお伝えしたかったんです。
 




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