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片桐家の女たち
第2章 義兄を奪う妹の青い性
 だから、隆一さんは、加奈子さんを愛そうとし、加奈子さんにも愛されようとしたんでしょうね。私は、そう思いました。
 「もしかして、加奈子は、そんな俺の気持ちに気づいていたのか。だから、苦しんでいたのか。」、その可能性に、隆一さんの心は痛みました。
 でも、一度、繋がりを違えた歯車の動きは、容易には戻りません。加奈子さんに感じ始めた後ろめたさと、心の痛みが強まれば強まるほどに、初めておもてに現れた、性の対象としての朱音ちゃんへの執着も強まっていきました。
 すでに、吐き出す息で、はっきりと陰毛が揺れるほど、隆一さんは朱音ちゃんに近づいていました。
 確かに、朱音ちゃんの匂いは、加奈子さんとも、それまでに付き合った他の女性とも違いました。「そこに唇を押しつけて、溢れだすものを飲みほしたい。朱音が喜びに身をよじる姿を見てみたい。もっと濡らして、香り立つ愛液の匂いに包まれたい。そして、俺が朱音を・・・。」、そう考えるだけで、隆一さんの勃起したものは、さらに固さを増していきました。
 朱音ちゃんに覚えた衝動は、とても苦しいものでした。本当に欲しいものを見つけ、それが目の前にあるのに、手にすれば、同時に後悔も覚悟することになるのです。
 加奈子さんと家族の顔が浮かびました。それでも、隆一さんは思いました。
「きっと、朱音は嫌がらないだろう。いや、むしろ、喜んでくれるはずだ。」そういう確信もありました。
 朱音ちゃんが小学校に入学したばかりの頃のことだそうです。隆一さんが入浴をしていると、いつものように、朱音ちゃんが湯船に飛び込んできました。
 実は、そのとき、高校生の隆一さんは硬く勃起したものを慰めていたんです。
 若く元気な頃ですし、他に方法もありませんから仕方ないのですが、その日は、義理の母である志乃さん、お母様のはだかを、偶然、見てしまったんです。不用意に脱衣所の扉を開けたのが原因でした。もちろん、若いとはいっても、相応の年の差があり、同級生の子に覚えるような特別な想いがあったわけではありません。
 それでも、遥か年上の男性に性の歓びを教えられ、熟れた果実のように成熟した女性のからだは、若い隆一さんを刺激するのには十分でした。事実、隆一さんのモノはジーンズの中で、はちきれんばかりに硬くなっていたんです。ひょっとしたら、お母様も、気づいていらっしゃったのかもしれません。

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