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片桐家の女たち
第1章 お父様との秘め事に淫らに濡れて(彩夏の場合)
乳房から私に視線を移した、お父様の目の色が変わったのが解りました。いつもの穏やかな大人の男性は影をひそめて、ねっとりとした中年男の欲望を含んだ視線が、からだの上を舐めるように動いていきます。
半ばからだを起こした、お父様の目が乳首を見つめています。緊張して硬くなったそれに、お父様の喉が鳴りました。
次に起きることは、想像するまでもありません。私、いつの間にか頬が熱くなってしまって、息をひそめたせいなのでしょうか、耳の近くで脈打つ血管の音が解るんです。
突然、お父様の顔が乳房に覆いかぶさりました。すぐに、乳首に痺れるような感覚が走りました。「やめてください。いやです。」そう言いながら、幾度も、頭を手で押しのけようとしました。でも、大柄なお父様と小柄な私では、初めから勝敗は決まっています。
声を上げようかと思いました。大声で助けを呼べば、ご近所に聞こえて誰か来てくれるかもしれない。でも、恥ずかしい、こんな恰好で。シャワーを浴びていたんだから、強引に脱がされたわけでもありません。私が誘ったんだって言われたら、言い訳できません。
隆司さんやお母様の疑いの目。朱音ちゃんの、お父様と私、どちらにも向けられる嫌悪の視線。結果は容易に想像できます。憧れた、幸せな家庭を崩壊させることが怖かったんです。
いえ、わかっています。言い訳です。たぶん、心のどこかで、お父様を好きになり始めていたんだと思います。親子としてではなく、頼りがいのある大人の男性として。
女として愛されたい。その胸に甘えてみたい。そういう、いけない想いが、こころの奥に巣くっていたんです。だって、吸われる乳首が熱いんです。それが、なによりも、雄弁に物語っています。
お父様のそれは、とてもねっとりとしていて、舌を絡ませながら幾度も吸い上げるんです。彼の、どちらかと言えば淡白な、挿入するための礼儀としての愛撫とは、全く異質のものです。
まるで、それ自体が目的のように、夢中でしゃぶるんです。
私は唇を噛みました。眉を寄せて、卑劣な行為に耐えるふりをしながら、実は、湧き上がる悦びをかみ殺していたんです。
半ばからだを起こした、お父様の目が乳首を見つめています。緊張して硬くなったそれに、お父様の喉が鳴りました。
次に起きることは、想像するまでもありません。私、いつの間にか頬が熱くなってしまって、息をひそめたせいなのでしょうか、耳の近くで脈打つ血管の音が解るんです。
突然、お父様の顔が乳房に覆いかぶさりました。すぐに、乳首に痺れるような感覚が走りました。「やめてください。いやです。」そう言いながら、幾度も、頭を手で押しのけようとしました。でも、大柄なお父様と小柄な私では、初めから勝敗は決まっています。
声を上げようかと思いました。大声で助けを呼べば、ご近所に聞こえて誰か来てくれるかもしれない。でも、恥ずかしい、こんな恰好で。シャワーを浴びていたんだから、強引に脱がされたわけでもありません。私が誘ったんだって言われたら、言い訳できません。
隆司さんやお母様の疑いの目。朱音ちゃんの、お父様と私、どちらにも向けられる嫌悪の視線。結果は容易に想像できます。憧れた、幸せな家庭を崩壊させることが怖かったんです。
いえ、わかっています。言い訳です。たぶん、心のどこかで、お父様を好きになり始めていたんだと思います。親子としてではなく、頼りがいのある大人の男性として。
女として愛されたい。その胸に甘えてみたい。そういう、いけない想いが、こころの奥に巣くっていたんです。だって、吸われる乳首が熱いんです。それが、なによりも、雄弁に物語っています。
お父様のそれは、とてもねっとりとしていて、舌を絡ませながら幾度も吸い上げるんです。彼の、どちらかと言えば淡白な、挿入するための礼儀としての愛撫とは、全く異質のものです。
まるで、それ自体が目的のように、夢中でしゃぶるんです。
私は唇を噛みました。眉を寄せて、卑劣な行為に耐えるふりをしながら、実は、湧き上がる悦びをかみ殺していたんです。