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僕のマミちゃん
第7章 count 1
本棚の陰からこちら側を向いた半身が見え隠れする。ひょっとしてヒソヒソとしたやりとり、聞こえちゃってたかしら?地味に怪しまれているかもしれない。
っんん!…ダメぇ、膝は舐めちゃダメ…
くすぐるように動く悟くんの指に敏感に反応してカウンターの下でだけは、うずうずと腰を動かす私。
ピクッと足を閉じる度に、膝頭を撫でられながら元の位置まで戻される。
もう…声が出そう……つらい。
唇を押さえるだけじゃ心許なくて、いつの間にか指を噛んでいた。カウンタ―下の秘密の行為が見つからないように、上半身は冷静さを保つ。
まだ、帰ってくれないのかな…?閉館時間にもだいぶ近い。
本棚の陰にある人影は、手元の本を本をパラパラ捲りながら、ちらちらとこっちを見てる気がする。あっ、目が合った。急いで逸らす。
それをきっかけに人影が近づいてきた。よく本を借りて行く3年生の男子だ。
私は人が近づいてきたことを知らせるために自分の膝をトントンと叩く。手続きをするために立ち上がると悟くんの手が離れていった。
貸し出しカードに名前を記入する3年生の視線がいぶかし気にカウンターの内側を動き回っている。やっぱり変だと思われてた?
「熱でもあるの?顔が赤いよ?」