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僕のマミちゃん
第7章 count 1
突然、3年生に手を握られた私は、顔を隠すように俯いた。
ひえっ!!……これって告白?!
「あ、あの……あの…」
「返事はいつでもいいから…考えてくれないか?」
本を拾い上げた3年生が立ち去ろうとした時、
「あ、あ、あの…わ、私……ご、ごめんなさ、い……す、す、好きな人が…いるん、ですっ!」
きっぱりと、断った。
3年生は足を止め、私に振り向いた。そして小さくうなずいて伏し目がちに微笑む。
「ごめんなさいっ」
その悲し気な表情に心が痛むも、謝るしかなかった。カウンターにぶつけそうになるくらい頭を下げて。
「そっか…その人とは、付き合ってるの?」
「は、はい…」
「それじゃ諦めるしかないね…気持ちを伝えられただけで満足だよ」
「ごめんなさい」
そして言葉を続ける。
「ありがとうございます。私なんかに…」
3年生は静かに図書室を出て行った。