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僕のマミちゃん
第7章 count 1


悟くんはカウンターの下から這い出すと、私の後ろに回り込んだ。背中にじんわりと温かい熱が伝わってくる。

前を覗き込むようにして、私に見せてくれるのは三日月目の笑顔。

「世界中の人間がマミちゃんを駄目だって言っても、僕はマミちゃんの良いところ一つひとつ、大声で叫ぶよ?」

私に良いところなんてあるのかな…?

「僕の前だけでいいから、自信を持って。僕のマミちゃんなんだから」

かっこよくて人気者な悟くんには分からないんだろうな…けど、くっつけてくれた頬はあったかかった。
私のことを良いと言ってくれる悟くんの世界の中だけで生きていけたらいいのにな。

「嬉しかったなぁ~。咄嗟に出てこうかと思ったんだけどさ、『好きな人がいるんです』って言ってくれて。あれって僕のことだよね?うぉぉ!今なら幸せ死にしてもいいよぉ」

雄叫びを上げて、両手両足で私の体をロックしたまま後ろに寝転がった。

嬉しそうに死んでもいいなんて…その言葉を真に受け、天井を見上げながら慌てふためく。

「ダ、ダメっ!死んじゃダメ」

「あははっ、それ程嬉しいってことだよ、ふたりで天国行っちゃう?マミちゃん。好き!」

私たちは閉館時間のチャイムが聞こえないほどキスに夢中になった。

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