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僕のマミちゃん
第7章 count 1


「そんな子じゃないんで。もういいですよね?」

「もぉ、いいよ。話が通じないから、しらけちゃったぁ」

「変な子でヤバすぎ~」

カラーリングされた一束の髪をクルクルと指に巻き付けたり、前髪を整えたり、3人の先輩たちはそっぽを向いている。その隙に、

「教室に戻ろ」

と動けずに固まっている私の腕を取り、渡り廊下まで引っ張って行ってくれた。その行動力と力強さは頼もしさを感じる程。

「あ、ありがとう」

助けられてホッと胸をなでおろす。先輩の呼び出しがあんなに怖いものだとは…あそこで声をかけて貰わなかったら、どうなっていたか分からない……

「怪我はない?」

教室に向かう廊下を歩きながらポツリと訊かれる。ギャルだけど、女の子らしい可愛い声をしてるけど、落ち着きのある声遣いに私は安心感を覚えた。

「うん。大丈夫」

「そう…何言われたか知らないけど、あの人たちの言う事なんて気にしなくて平気だからね」

「うん。ありがとう」

気にしなくていいと言われたけれど、本命の彼女さんのことを聞かされて気にしないわけにはいかない。悟くんに別れたくないってことだけは伝えないと…

「マミちゃんっ!」

前髪を全開にする程の勢いでこちらに走り寄って来た悟くん。落ち着きのない面持ちで、息を切らして。どうしてここに?

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