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僕のマミちゃん
第7章 count 1
私は悟くんの肩を押して、静かに唇を離す。嬉しいけれど、やっぱり学校でこういうことは…
「ここ、学校だか、ら…」
「ふふっ、そーいう真面目なマミちゃん好きだよ。ちょっとこっちに来て」
カウンター越しに手を差し伸べられる。なんだろうと思いながら、カウンターをぐるりと回ってその手の元へ。
「どーしたの?」
伸びてきた手に手をぎゅっと握られ、引っ張られた。不意をつかれた私の足はもつれるように前へ踏み出す。
「悟くん?」
一番奥の本棚の列…初めて一緒に帰ったあの日、悟くんが寝こけていた場所まで来ると、
「ここなら誰にも見つからないよ」
笑顔の悟くんに両頬を包まれ、さっきのキスの続き…私は押される力に負けて後退りしながら、本棚に背をあずけた。
見つからないって…?いつ誰が入室してもおかしくない図書室で、見つからないってことは無いのに。
ドアの開く音がした瞬間に止めれば済む話だけど…もし気付かなかったら?
私は冷や冷やする不安感に襲われて、
「悟くん、ちょっと強引…」
重なる唇を振り切って、小さく抵抗を見せた。