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僕のマミちゃん
第8章 count love
スプーンを咥えたまま脇を締め、目をぎゅっと瞑って、首を仰け反らせ、笑いを吹き出す。
「ん゛ーーっ!ぶっふふふふっぐっふっ」
ブサイクな笑い方を見られて、悟くんに笑われる。鼻の穴広がってたかも…唾も飛んだかも…
「あははっ、マミちゃんもいっぱい笑って」
一瞬くすぐられただけだったが、悟くんの手はまだ私の脇を掴んでいる。その手が動かないように肘でぎゅっと押さえつけた。
「もぉー、くすぐったいから止めて…」
ほんのちょっとだけ滲み出た涙を瞬きで乾かしながら、頬を膨らませる。
「アイスちょーだい。美味しいアイスぅー、冷たいアイスぅー。あーん」
ご機嫌になった悟くんは歌うように節をつけ、大きく口を開けて催促するけど…アイスを口に運んだら、押さえている肘が外れちゃう。
絶対にくすぐられる…
「ははっ、くすぐらないから、ちょーだい。あーん」
悟くんの黒く大きな瞳をじっと見る。ほんとにくすぐらないでね?そう訴えかけてアイスを掬った。
恐る恐る口に運ぶと…何も起こらなかった。本当にくすぐってこなかった。
「んー、美味しっ。ね、ね?くすぐらなかったでしょ」