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僕のマミちゃん
第8章 count love
そう言われて反射的にテレビを見た。怖いシーンが見たかったとかじゃなく、悟くんがさらっと会話の延長上で言うから何の心構えも無く画面を見た。
そこには全裸の妹が兄の股間で何かを舐めているシーンが映っている。何かはモザイク処理が施され、けどそれはうっすーいモザイクで、経験をちょっと積んだ今の私にはどういう状況なのかはっきりと分かった。
「こ、こ、これ…エーブ、イ……」
ホラー映画じゃなくてアダルトビデオだったの?!…なっ!なんで?
しがみついて触れ合っていたところが、急にじんじんと熱さの伴った痺れを感じて、悟くんを押し退けた。
正座をし、長い髪をカーテンのように閉じ、恥ずかしさの殻に閉じ籠った。
テレビから聞こえる喘ぎ声が止み、DVDを取り出す音が聞こえる。
「おかしいと思ったんだよね。マミちゃんがエロビ見たいなんてさ」
足音に続いてクローゼットを開ける音。
「はぁ、こんなの観せちゃって、僕の方が恥ずかしいよ…」
不機嫌そうな声の悟くんは、ひょっとして怒ってる?
男子たちのビデオ鑑賞ってこういうことだったのね…それなのに私が観たいなんて言っちゃったものだから、わざわざ借りてきてくれたのに…勘違いをした上に拒絶した。
さっき、些細なことで嫌われるんじゃないかって不安になったばかりなのに、とたんに自信喪失してしまう。やっぱり私ってダメだぁ……
「ごめんなさい…」