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僕のマミちゃん
第8章 count love
ローテーブルの軋む音がする。悟くんがテーブルに戻ってきたようだ。
「はぁー…なんであの時気が付かなかったんだろ?『エロビを観たいの?』って聞けばよかった。ごめんね、マミちゃん」
「ち、違うの…私が勝手に…私がダメダメだから」
「まーた、そういうこと言う~。こっちにおいで。抱っこしてあげる」
腕を軽く引っ張られると、自然と体が動き出す。そうして私の指定席におさまった。
「悟くん、怒ってる?」
「怒ってないよ。マミちゃんは何観てるつもりだったのかな?」
体に巻きついた悟くんの腕に私の腕を重ねる。しっかり捕まえてもらわないと、どんどん自信が無くなってしまいそうだったから。
「ホラー映画…」
「あっはっはっ、だから密着してきたんだ?びびって僕の手をおばけだと思っちゃったんだ?あはっ、マミちゃん可愛い。じゃあ今度ホラー映画借りに行こっか?」
「怖いのはあんまり得意じゃなくて…」
「そっか。何が好きで、何が嫌いか、どんなことで笑うのか、どーしたら自信を持ってくれるのか、いっぱい知りたいけど、足りないよ。一緒に過ごす時間が足りない…もっと一緒にいたいよ」
「うん、私も悟くんのこと、もっと知りたい。DVD観たり、公園を散歩したり…エッチなことだけじゃなくて、もっと色んなことしたいな」
「そうだね、いっぱいしよ」
目の前に現れた三日月目の笑顔に安心させられる。