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僕のマミちゃん
第8章 count love
「だからね、ふたりで色んな店をまわって、ふたりでプレゼントを見つけよう。できればお揃いの物がいいんだけど?」
「あっ、うんっ。欲しい!悟くんとお揃いの物、欲しい」
「じゃー決まりね。12月はお揃いのクリプレ探しの旅!いいもの見つけようね」
「ふふっ。楽しみ」
三日月目で笑う悟くんに、頬をむぎゅっと摘ままれた。むぅ、なんでいつもブサイクな顔にされちゃうんだろ……
「だいぶ寒くなってきたから他の場所探さないとねー。教室に籠るか?僕の席でもいい?」
朝の『おはよう』と放課後の図書室へ『いってきます』の挨拶は定着した。
みんなの前でも慣れたどころか、悟くんのまわりにいる子たちが積極的に挨拶をしてくれたので、今までの私では考えられないことに、多くのクラスメイトと挨拶を交わすようになった。
わざと用事を作って『シャーペンの芯ちょうだい』とか『消しゴム失くした』とか、一瞬そばに来てくれることはあっても、ベタベタと近寄ることは無くて…
相変わらず悟くんは友達に囲まれ、私は橋尾さんと雑談するか本を読むかしていた。
空を見上げることは癖になっていたけど、空想の悟くんの笑顔が浮かぶことは少なくなった。そろそろ普通に会話しても恥ずかしくならないでいられそう…思い切って答えた。
「うん、教室でもいいよ」