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僕のマミちゃん
第9章 SS メリクリ
「早く、学校行きなさいよ。こっそり見せてもらうんだから」
「マミちゃんが僕のために作ってきてくれたんだぞ!僕が一番に見るんだよっ」
言い合いながら家の奥へと引っ込む親子の後ろ姿は仲良さげで、まるで姉弟みたい。
あのあの…悟くんのお母さんにお見せするようなものじゃ…こっそり見て、感想もこっそりしまっておいてください。
「うぉぉお!」
「キャー、すごーい」
キッチンから、ひと際騒がしい声が響いてきた。ああああ…二人で見ちゃってるんだよね。恥ずかしい…
居た堪れなくなり、玄関のドアをそっと閉め、
「どーよ?僕のマミちゃん!」
って聞こえてくる悟くんの言葉を遮音した。
たぶん喜んでくれたと思う。けどちょっと残念だったかも…門の外でぼっーと悟くんを待つ。できれば、一緒に見たかったな。悟くんの喜んでくれる顔が見たかったな……
「なんで、外で待ってたの?寒かっただろ」
不思議そうな顔で、マフラーを巻きながら玄関から出てきた。その後ろに続いてお母さんも。
「いってきまー」
「はいはい、いってらっしゃい。眞実ちゃんもいってらっしゃーい」
「いってきます」
お母さんに会釈をし、悟くんと学校へ向けて歩き出した。