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僕のマミちゃん
第9章 SS メリクリ


ちょっといい雰囲気だったのに…今日の悟くんは私に触れてくれない。

悟くんのお部屋に来るのは1カ月ぶり。旅デートで手を繋ぐことはあっても、キス以上は無かった。

エッチだけじゃなくて、色んなことをしたいと望んでいたはずなのに、なんだかやっぱり悟くんの温もりが恋しくなって。

今日はお部屋だからと、期待をして、準備万全なの。

悟くんと巡った駅ビルで下着屋さんを見つけて、ひとりで勝負下着というものを買ってきた。

普段は色気のない白い下着だけど、思い切ってレースの付いた淡いピンク色の下着を選んだの。

ケーキを食べさせてくれて口の中を弄られちゃうかと待っていたのに、悟くんはそんな素振りもなくて…

エッチまでひと通り致してしまったから、もう飽きられたのかもしれない。私の応じ方や体が変だと思われたかもしれない。魅力のない私だから、そんな気分になってもらえないのかもしれない。

不安がどんどん押し寄せてくる。

けど、さっき『来年も』って言ってくれた。先のことはどうなるか分からないのに、悟くんの中では来年も一緒に居るって思ってくれてる。温もりを求めていたけど、その言葉だけで充分満たされた。

「じゃーん!」

戻ってきた悟くんはクリーム色のフェイクレザーの座椅子を抱えていた。それは雑貨屋巡りをしていた時に、欲しそうに眺めていた座椅子だった。

「これ、マミ専用ね。座ってみて」

「えっ?でも私…悟くんに用意してない」

「へーきへーき、これはねー、僕がここでマミに使わせるために贈るんだから、言わば自分へのプレゼント?いいから、とにかく座ってみて」

「う、うん」

そういえば今日は指定席に座ってない。

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