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僕のマミちゃん
第2章 count 6


「まだ読みかけでしょ?」

「うん、でも…。ミステリーなんだけど、良かったら」

橋尾さんは手に取ってタイトルと著者名を確認する。

「この作家さんの本は読んだことないな…是非貸して貰いたいけど、塚崎さんが読み終わったら。ね?」

笑顔で本を返される。

「私、読むの遅くって…」

「ゆっくり読んで?あっ、今度私もおすすめの本持ってくるね」

「うん。ありがとう」

俯き加減で笑顔を返す。ほっぺがヒクヒクして、すごく不自然。だって、クラスメイトと親し気に話をしたのって小学生ぶりなんだもの。とても話しやすい人……



放課後、図書室の責任者の先生の所へ破かれた本を持って報告に行った。それから橋尾さんの返却手続きをするために、図書室へ向かう。

私は図書室のドアを開けようとして躊躇した。透明なはめ込み窓から、貸し出しカウンターのそばに霧野くんの姿が見えたから。

今日も告白の呼び出しかしら?

同じ教室で過ごしてるクラスの友達だというのに、いつもと違う場所で見かけるとドキドキしちゃう。

友達なんだから、普通に…普通に…

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