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僕のマミちゃん
第3章 count 5
「えっ?」
うっとりと霧野くんに見惚れていて…話、聞いてなかった。
「最近、橋尾さんと仲良くしてるでしょ?元から友達だった?マミちゃんが楽しそうに話してるからさ」
霧野くんはいつの間にか話題を変えた。私を気遣ってなのか、単純に次の話題に移っただけなのか…話すスピードの速い霧野くんの展開に時々ついていけないことがある。
「橋尾さんとは本の貸し借りしてて…」
「へぇー、そうなんだ。いいよね、共通の趣味を持った友達って。マミちゃんの笑った顔がたくさん見られるから僕も嬉しいよ」
友達?私と橋尾さんが?そんな風に見えてたの?
これからもっと本以外のこともおしゃべり出来たら、橋尾さんに友達って思ってもらえるかもしれない。
そんなことを考えて、ちょっと嬉しくなった。
「ふふふっ」
「なぁに?嬉しいことあった?かーわい」
頬をむぎゅっと摘ままれた。友達が出来るかもしれない…そんな期待に心が躍りだし、摘ままれてるのも気にせず笑顔を浮かべた。
「私、橋尾さんと友達になりたい」
「うん。いいね、マミちゃんと橋尾さんならいい友達になれるんじゃないかな?」