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僕のマミちゃん
第3章 count 5
「むふふっ。ね、ね?マミちゃん。ケー番交換しよ?こないだ言おうと思ってて忘れてたわ…僕ね、お風呂に入って寝る前に布団の中でマミちゃんとしゃべりたいな」
嬉しそうに黒いカバーを付けたスマホを振って見せる。
「ごめんなさい。私、携帯持ってないの」
「えっ!親にダメって言われてる?うーん、家それぞれに決まりがあるしなー。持ってないならしょうがないかー。うーん…」
スマホでおでこの辺りをごしごしと擦り、難しい顔をしてブツブツつぶやく。難しい表情を見るのは初めて。
「私、持ってても使わないから…親に要らないって…言っちゃって」
携帯ってそんなに必要なツールなのかな?お父さんに買って貰うようお願いしてみようかな…
「そっかー、そっかー。うーん…そっかー。あっ!用がある時は伝書鳩を飛ばせばいーんだ。足にさ、手紙を結び付けて。ふくろうで手紙を配達したりするでしょ?アレみたいに」
「えっ?鳩飼ってるの?」
「公園にいる鳩じゃダメかな?いっぱい居るから一羽くらい捕まえられそうだよね」
「訓練させないとダメなんじゃないのかな?」
不毛な会話を繰り広げつつ、悟くんの家に着いた。