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僕のマミちゃん
第3章 count 5
「ちょっとトイレに行ってくるね。ゆっくりしてて、テレビ見ててもいいよ」
「ありがとう。いってらっしゃい」
ひとり残された私は、掃き出し窓から隣の家の屋根越しに空を見る。
ドキドキと震えがおさまらない。
自分から憧れの人にキスをするなんて…火照った顔に手のひらをあてたり、風を仰いだりして熱を冷ます。何度か深呼吸をして自分を落ち着かせた。
トイレに行ったはずなのに、なかなか戻って来ない悟くんに不安が過る。
どうしたのかしら?おなかが痛くなっちゃったかな?大丈夫かしら?
ひとりで待ってるから時間が長く感じられるだけかも……
もしかして、友達と電話してるのかな?ひょっとして私のことを?
「ガチガチに震えちゃって、まともにキスも出来ねー。ありゃ、駄目だ。あははっ」
って捨てられるかも?そんな…悟くんはそんな言い方しない、と思う。
「やっぱ、処女はガードが堅いよね。あははっ」
って呆れてるかもしれない。このくらいなら言われてるかも…
ガードしてるわけじゃないけど、エッチしないことに私はホッとしたけど、悟くんは…ううん、男の人はシたがる生き物なんだって本で読んだことあるし、一応理解はしてるつもり。
けど……悟くんのこと好きだけど、そういう大人の関係に踏み出すのは、まだ怖い……