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僕のマミちゃん
第1章 count 7


「悟、またフッたんだって?」

ひとりの男子が霧野くんに声をかける。

「フッたとか人聞きの悪いこと言うなよー。僕はみんなのこと好きだよ、嫌いな子なんていないよ?みんな友達だよ。全員と仲良くしたいだろ」

「そうだよね~、きりのっちはみんなのアイドルなんだから」

「悟きゅんはみんなの恋人ですってやつか?オイッ」

「ぎゃははっ、じゃあ俺の恋人でもあるんだな!ちゅうさせろ~」

「あ゛ーやめてぇ~、僕のファーストキスを奪わないでぇ~。ちかちゃん、いわっち、助けてくれ~。このままじゃ、僕食べられちゃう~」

唇を尖らせながらふざけて襲いかかってくる男子から逃げるために、授業の準備をし静かに着席していた関係のないクラスメイトに向かって助けを求め教室じゅうを走り回る。

「お前のファーストキスなんてとっくに無くなってるじゃねーかー」

他の男子が冷やかしの言葉を放り込む。
クラスじゅうが笑いの渦に包まれた時、先生が教室に姿を見せた。

「まーた、霧野か!ほら、授業を始めるぞ。いつまでも夏休み気分でいるなよ」

教科書を開きながら、さっきの霧野くんの言葉を思い返す。

『みんなのこと好き、みんな友達』って言ってた…それって私も入ってるのかな?たったの一度しか声をかけられたことないけど、友達にカウントしてくれるかな…?もしそうだったら嬉しいな……

やっぱり霧野くんと同じクラスになれて、幸せ。

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