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僕のマミちゃん
第6章 count 2
ぐずぐずと考えるだけで、どうすることも出来ずに、図書委員の仕事のない日が来てしまった。
すでに1度嘘をついて断ってしまっているから、今日は覚悟を決めなきゃいけない。だいたい好きな人に嘘をつくなんて…自分でも最低なことをしたと思う。
お弁当を食べ終えた昼休み、思い切って橋尾さんに声をかける。
「ちょっと、相談があって……いいかな?」
読書をしていた橋尾さんが本から顔をあげると、意思の強そうな真っ直ぐな視線と澄んだ目元が優しくつぼまる。
「珍しいねっていうか、初めてだよね?塚崎さんがそんな事言うの」
「あっ…忙しかったらいいの…」
「ふふっ、拒絶してるわけじゃないよ。嬉しいのよ、私を頼ってくれて」
「相談っていうか…もう、一人じゃ考えられなくなっちゃって、聞いて欲しいっていうか…」
話を聞いてもらえることにはなったけど、どう話していいやら…
「なに?霧野のこと?」
「すごい。なんで分かったの?」
ポカンと口を開け、目をしばたたかせた。
「ぷっ、塚崎さんカワイイ。そんなもじもじしてたら恋愛相談かなって思うでしょ」
えっ?そういうものなの…?私は相当、世間知らずなんだと思い知らされる。