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僕のマミちゃん
第6章 count 2
「あ、あのね…」
「マミちゃん、家寄ってくれるよね?」
頭上から不安げな声が降って来る。
「あ、うん。それは寄ります」
はぁーっと大きく息を吐き出し、路上でしゃがみ込んだ。
「よかったーっ。また用事があるって言われるのかと思った」
私は足を止め、悟くんを見下ろす。
「そのことなんだけど…この間、親戚の家に出掛けるって言ったのは嘘なの」
「え…?」
ポカンと口を開けて私を見上げる。冷静に切り出したつもりだったのに、悟くんと目が合うと急におどおどと落ち着かなくなった。
「ぽ、ぽんちゃんとご対面する覚悟が出来て無くて、それで…ごめんなさい」
しゃがんだままの悟くんに向かって頭を下げた。怒られて、嫌われちゃうかもしれない…それでも私は謝らなくちゃ。
「僕の方こそ、ごめん。急ぎ過ぎてたね」
立ち上がって、項垂れる私の髪を撫でてくれる。
「今日は、何もしないよ」
嘘をついたことを咎められなかった。それどころか優しく謝ってくれたりして、大人対応をする悟くん。彼の気持ちに応えたい…
「ちゃんと、覚悟は出来たの」
悟くんの手を繰り寄せ、ぎゅっと握りしめた。
「まじで?!今、ぽんちゃん共々キュンってした…よっしゃー!コンビニ寄らなくていいよね?早く家に行こ!」