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Dollと云う名の奴隷
第27章 吐露
「 誠実そうに見えるだけに最低だな。お前。」
「 それは神崎も同じだろ。俺ばっかり悪者みたいに言うなよ。」

なんだか私が思っているのと違う。
ご主人様は私の全てをお見通しで始めから計算通りに私を誘導してきたんじゃないの?
2人の会話を聞いて私はますます分からなくなる。

「 なあ神崎…。」
少しの沈黙のあと、島崎先生が今までとは違う声のトーンで話す。
笑談ではなく真剣な話し方。

「何だ?急に改まって。」
「 怒るなよ…。俺は別に神崎が何をどうしようが意見する気もないしもちろん軽蔑もしない。ただ、患者として診た時の疑問と言うか…。」
「 何だよ。はっきりしないなあ。遠慮せずに言えよ。俺と島崎の仲だろ。」
「 神崎、前に彼女とのセックスを見てくれって言われた事があったよな。彼女の嗜好でそう言うのか好きだからって。」
「あぁ。それがどうした?島崎も悪い感じじゃなかっただろ?」
「あれって本当に彼女の性的な嗜好なのか?プレイの1つだって言ってたけど本当は違うんじゃないのか?」
「 島崎、何言ってるんだ。お前も今日はおかしいぞ。」
「 冗談で言ってるんじゃない。あの部屋、日常的に使う部屋じゃないだろ、なのに何だか違和感を感じた。でも、それは俺の感覚でしかなくて気のせいだろうと思っていたけど…。入院してきた香音さんの手足首や全身の痣と筋力の落ち方、血液検査の結果。神崎、彼女を日常的に拘束してたんじゃないのか?」

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