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第5章 序奏

神崎さんと試写会に行ってから数週間が過ぎた頃、久しぶりの飲み会の連絡が届いた。
《週末だしオールで飲み会！ 集合〜》
送られてきたのはその一文だけだった。

オールなんて初めての企画だ。
いつも行く居酒屋さんは0時には閉店する、終電の事も考えると11時半には大体お開きになる。

仕事が終わる頃、透がデスクまで来た。
「 車で移動だから終わったら通用口近くの自販機前で。」
それだけ言うとまた、仕事に戻って行った。

何だか今日はいつもと違う。
そう思いながらも私は残りの仕事を片付けて通用口に向かう。
みんなもう集まっていて私が最後だった。
通用口のドアを抜けると駐車場で神崎さんが待っていた。