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第5章 序奏

私が何となく気まずい感じで居ると澪が手を引くように車に乗ろうと促す。
私たちが車に乗り込むと車は静かに走り出した。
途中、スーパーに寄って食べ物とお酒を買い込んで
神崎さんの自宅に着いた。

メンタルクリニックに隣接している自宅は広過ぎず、狭過ぎずで居心地のいい空間と言う感じだった。

時間を気にせずに飲めると言う事もあっていつも以上に盛り上がった。

夜も更けてみんなが眠りに落ちる頃、私は夜風に当たりたくてリビングのお庭につながる大きな窓を開けた。
春の香りがふわりと漂い心地いい風が吹いている。

隣のお部屋につながる窓のほうから神崎さんが誰かと話す声が聞こえた。