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幸せの欠片
第9章 クラブで
 悟の説明の声が聞こえる。

「当然ですが、顔や首は避けてください。他にも心臓やお腹、秘所などの急所を叩くのも危険です。これは、あくまでもプレイなのですから、みなさんがご覧になっても楽しいようなショーにしてくださいね。よろしくお願いします」

 夫に守られているのか、責められているのか、そんなことを考え始めると、麻衣は混乱しそうだったが、愛されているという点については疑いを持ってはいなかった。

 それがたとえ、一般的な愛し方ではなかったとしても……。


 アリアは、麻衣の方をちらと見ると、片眉を上げて、口を軽くすぼめるようにして見せた。

(まぁ、これには付き合うしか仕方がないわね)とでもいうような感じだ。

 縞のシャツの男が、アリアの背中に鞭を放った。

「あぁ! うぅ……」

 それが合図のように、黒いポロシャツの男も麻衣の肩に鞭を振り下ろす。

 庇う格好になるので、やはり、背中やお尻の辺りに鞭は当たったが、縄で縛られているおかげで、こちらも、音ほどの痛みはなかった。


 例え、社会奉仕のようなことを目的とする団体であっても、人が集まれば仕事が増え、それを整理をするためだけにもお金がかかるようになり、小さい組織のうちは良いけれど、大きくなればなるほど、資金面で厳しさが増すものであることを聞いたことがあった。

 もしかすると、このクラブは今、そういう状況に置かれつつあるのかもしれないと思う。

 麻衣には、商才など全くないと思うけれど、夫との生活の中で見聞きしたことが、少しずつ知識として積み重ねられ、宿っているような気がした。


 アリアに倣って、麻衣も大きめの声を出し、演技の真似事をする。

 ただ、群衆の前で裸の肢体を晒しているという恥ずかしさからだけは免れなかった。

 鞭が当たる度に、先ほどのプレイで体に張り付いて積もるようになっていたロウは砕けた。

 ロウの紅い色が落ちると、そこに縄に縛られ、鞭で腫れたピンク色の肌が浮かび上がって来る。

 艶かしい姿であることには違いない。

 自分の体はよく見えなくても、アリアの様子は、よく見ることができたので、自分の姿を重ねて想像してみる。

 それにしても、妖艶な感じがアリアのはっきりとした目鼻立ちや白い肌によく似合った。

 その姿を、とても美しいと思った。

 
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