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幸せの欠片
第7章 夫の企て
 麻衣に目隠しをした櫂が、すぐそばにいることはわかるが、見ることができないために、次に起こることの予測がつかない。

 櫂が麻衣のガウンを取って、素っ裸にされたことはわかったので、慌てて手で胸と秘所を隠し、体を縮めた。


「麻衣さん、ベッドに乗って頂きます」

「は、はい……」

「そのまま、まず座って下さい」


 手を引かれるまま、さっきと同じようにベッドに座った。


「では、お手伝いしますから、うつ伏せになって下さい」


 櫂の誘導するのに従って、うつ伏せになった。


「では、そのまま、お尻を上げて下さい」


 ここで麻衣は、羞恥に体が固まって、すっと動けなくなった。


「麻衣さん、お尻を上げるんです」


 そう言うと櫂は、麻衣の下腹部に手を上げて、持ち上げる仕草をした。

 麻衣は、観念して従い、やっとお尻を持ち上げた。


「じっとしているんですよ」

「はい」


 櫂が麻衣の頭の方に移動するのを感じて、何が起こるのかと恐れているところへ、まず右手首、次に左手首に枷を嵌められた。


「み、水元さん……!」

「そうじゃなかったでしょ?」

「ご、ご主人様。何をなさるのですか?」

「質問はなしです」

「……」

「大丈夫ですよ。キツイことはしませんから」


 そう言ったのは、ドクターだった。


「はい」


 医師なら体を傷つけることもないはずだと思ったので、言われるままにじっとしていると、今度は両足に枷を嵌められ、最後に曲げた膝をロープでベッドに固定された。

 ドクターが、いいですかと、櫂に確認をし、櫂がオーケーだと答えると、薄いゴム手袋をしたドクターの手が、麻衣の秘所に伸びて来た。


「ひっ」


 麻衣は自分で思っても見ない声を出し、恐怖に全身がすくんでしまっていた。


「緊張し過ぎだなぁ。目隠しを取りますか?』


 麻衣は、取って欲しいと心の中で願っていたが、そのままでと櫂が答えるのを聞いた。

 ドクターは、何やらゼリー状のものを麻衣の秘所に塗り始めたが、それは、だんだんアナル中心になった。


「麻衣さん、怖がらなくていいですよ。それよりも力を抜いて下さい。力を入れると痛いのです」

「はい……」


 麻衣は、そこを責められるのかと思うと恐ろしかったが、今は、ドクターの言葉を信じるしかないと思った。
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