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幸せの欠片
第8章 悟の出張
 お互いに指を使い、舌を使って、一度ずつ達した後、アリアは双頭のバイブを取り出し、まずはスィッチをオフのまま、麻衣の壺に優しく挿し入れた。

 それから、体を上に重ねるようにして、麻衣の上に跨って、自分の壺に挿す。

 アリアは、しばらく腰を動かしていたが、スィッチを入れると、バイブを介して二人が繋がっていることが体の中から伝わって来る。

 麻衣がこれまで知らなかった、柔らかく心地の良い時間が訪れた。 

アリアが「一緒にイケますか?」と、麻衣に尋ねる。

 麻衣も、もう少しだった。


「あと少しよ……」


 アリアがバイブのスィッチを強くすると、二人で一緒に迎えることが出来た。


「あぁーん……」

「はぁーん……」


 果ててもなお、アリアはスィッチを切らずに弱くしていた。

 そうすることで、また波がやって来た。


「あぁーん……」

「あはぁーん……」


 その後、アリアがスィッチを切って、麻衣を抱きしめると、自然に唇を重ね合っていた。

 その時だった。

 扉が、すっと開き、櫂と見知らぬ男が部屋に入って来た。

「アリア!」

 そう櫂が怒鳴ると、アリアは冷静に「なに?」と英語で答えた。

 それから、横にいた見知らぬ男が「なるほどね……」と言うと、含み笑いをしている。

 しばらく、アリアと櫂の英語の会話が続いたが、最後に櫂が捨て台詞を吐いて出て行った。

「麻衣さん、明日はお仕置きですね」



 「大丈夫かしら?」

「大丈夫ですよ。麻衣さんには、ご主人との契約で取り決めたこと以上はできないのですから」

「アリアは、どうなるの?」

「それも心配しないでください。もう、何度か経験したことが繰り返されるだけなので、大丈夫です」


 麻衣には、どんなことか想像もつかなかったが、拷問する道具だって揃っていると櫂が言ったことが気になっていた。


「麻衣さん、せっかくの二人の時間だから……邪魔されちゃったけど、無駄にしたくないんです」


 麻衣にも異論はなかった。

 アリアは、麻衣の体に愛撫を重ねた。

 麻衣も、不安な気持ちが遠のき、また夢中になり始めると、見よう見まねでアリアの体を貪る。

 二人で何度も果てては重なり合い、最後はお互いを抱きしめ合いながら眠った。

 そうして甘い一夜が過ぎて行った。
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