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幸せの欠片
第8章 悟の出張

 身体と心は、麻衣の中に一緒に存在してはいるけれど、別の反応を示すものなのだ。

 あっという間に、麻衣は上り詰めたが、デボラがそれで納得するはずもない。


「あぁー、もうムリです、あぁーーー、だめぇーーー」


 目隠しのせいで、より感覚が集中するのか、麻衣は狂いそうなほど感じていた。

 それを、なんとか聞く耳を持たないデボラに伝えたいが、うまく言葉にもならない。


「はぁ、はぁ、はぁーーーーーん!」


 何度目かに頂点を迎えて、頭がおかしくなりそうに感じた時、櫂がデボラを止めた。


「もう、いいだろう。次があるんだから」

「あら、残念ね。もう少しで失禁だってさせてあげられたのに……」


 そう言うと、デボラは、さっきと同じように麻衣の頭の側に来て、「終わりだって!」と言いながら、アイマスクを外した。 

 デボラのことは、冷たくて怖い女だと思う。

 アリアと比較しても仕方がないが、全く違うタイプで、馴染めそうもなかった。

 あれこれ考えている余裕は与えられなかった。

 櫂の操作で、足元の黒いボックスが麻衣の方に迫って来ている。

 グィーン、グィーンと不気味な機械音が鳴り、前から何かがぐるぐると出て来た。

 男性のそれを模った黒光りするものが先の方についている。

 それは、麻衣の蜜壺を目指してぐんぐん伸びて来た。

 櫂が、操作盤で高さの微調節をすると、デボラが麻衣の花弁に取り付けられていたアクセサリー類を全て外した。

 楽にはなったが、機械の先端が挿入されることは明らかだった。

 次に櫂が操作盤に手を触れた時、機械は、麻衣の中に入って来た。

 入った後、バイブレーションと共に、回転に近いような奇妙な動きで壺の中をかき回す。


「いやぁ! いやぁーーーッ!」


 全身を快感が駆け巡った。

 拘束されて身動きできない状態なので、どんなに動こうとしても逃れることはできなかった。


「キャーーーッ! やめてーーーーーッ!」


 どんなに叫んでも、助けがあるはずもない。

 麻衣の声は、すっかりかすれ、それでも、これまで出したことのない大声を出していた。


「はぁーーーーーーーっ! あぁーーーーーーーっ!」


 イッたままの状態が続いた。

 そして、ついに麻衣は、気を失ってしまった。



 
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