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幸せの欠片
第9章 クラブで
 二人を縛り終えた原は、縄の位置を少しずつ合わせて丁寧に整え、麻衣に言った。

「さて、どうですか? キツくはないでしょう?」

 麻衣は、アリアと顔を見合わせ、「はい……」と頷いた。

「二人とも骨が細いから、縛った時に、肉が綺麗に波を作って、綺麗なのですよ」

「………」

「では、行きましょうか」

「え?」

 麻衣には、何のことか、どこへ連れて行かれるのか分からず、部屋の奥にあった扉を開く原を見ていた。

(きっと、あそこから別の部屋へつながっているんだわ)

 麻衣の想像は、半分当たっていて、「さぁ、こちらへどうぞ」と言われ、部屋の外に出た途端に足がすくんだ。

 そこは、鉄柵で囲まれた檻のようだった。

 足元を見ると、網状になっていて。はるか下には数十人もの男女が歓声を上げ、こちらを見上げている。

「原さん、これは?」

「今から、ショーが始まるのです」

 アリアも麻衣の後からついて来ていた。

「アリア、知っていたの?」

「いいえ、私も何も聞かされていませんでした」

 今更、そんなことを言っても仕方がない。

「さぁ、動きますよ。危ないですから、そこの手すりにつかまっていてください」

 そう言われた瞬間に、がちゃんと音を立て、周囲の壁が閉じると、完全に籠の中に入った状態になった。

 見ると、周囲には、確かに手すりが渡されている。

 後ろ手に縛られているので、背中で手すりにつかまると、籠はクレーンで吊られていたらしく、斜めに移動し始めた。

 ちょうど観客の上を横切って、少し下がった位置にある階段の方に向かっている。

 その階段の先には夫の悟がいた。

 階段の一番上は広くなっており、籠は、一旦、そこへ着地すると、原と悟が入れ替わった。

 また扉ががちゃんと閉じると、今度は、もう少し低めの位置にあるステージへと降りて止まった。

「二人とも綺麗だな」

 夫に褒められても、麻衣には、ここで起こることと観衆の方が気になった。

「ステージに向かって歩け」

 夫に言われて、アリアと二人、ステージへと移動する。

 ステージに置かれた台の上には、ろうそくや鞭や医療器具に似たものが置かれていた。

「何も心配しなくていい。VIP会員を募るための営業だ」

 とても恥ずかしかった。

 麻衣は、これが原の言った意味だとようやく理解した。
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