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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
愛しくてたまらない

そんな言葉が似合う
目の前のマリアを

遠慮もせずに抱きしめた





『ゆぅちゃん・・・』






性懲りもなく・・・学習せず


相変わらず・・・考えナシ




そんな風に思われるだろう


非難されるだろう






でも…かまいやしなかった







『もう・・・逃げちまおうぜ』











『~~…ゆぅちゃん~~・・・』




呆れたか…ため息ついたか

マリアが半分笑ったように返事した








『向き合おうが…闘おうが同じなら

逃げちまおうぜ』






『ゆぅちゃん・・・ほら、面会時間終わるよ』






『マリア・・・聞いて』






『聞かない・・・ゆぅちゃん

今さっきの私の話

ちっとも聞いてないもん(笑)』







『そうじゃ・・・ねぇよ』








『じゃ、どうなの?

逃げるって・・・どこに?

逃げて・・・どうするのよ』





『俺の……転居先

そこで……一緒に暮らす』





ガキみてーなことばっか
言うんじゃねぇよ


そんな言葉の代わりに
マリアは心なしか

ガキに話すようなやわらかい口調で
俺に答えていた


そして・・・段々と
俺を叱咤するような言葉に変えていく








『逃げるって言ったって
歩けもしない私を連れて
そんな事が出来ると思ってる?

ゆぅちゃん自身…慣れない場所で
色んな大変なことが、きっとある

そんな中で…心にも生活にも
不安を抱えて

そんな生活が…成り立つ訳ない

普通にしていられるならともかく
私・・・歩くことも出来ないのよ?

それを…』






『歩けなくったって

起きれなくったって・・・いいんだ』






『ゆぅ・・・』











『俺が・・・マリアの脚になるから』











人は……これを綺麗事と言うのだろう




だけど…この時の俺の心にあったのは


マリアへの罪悪感だとか

同情……義務感



そんなものでは…ひとつもなかった




むしろ、あったのは

たったひとつ












マリアが・・・好きなんだ









欲望と言われれば、それまでだ



でも俺









マリアのことが


たまらなく・・・好きなんだ
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