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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第30章 翼を・・・ひろげて
誰に遠慮するでもなく

自分の本音や

抱えてきた想いを吐露する




これが…案外楽しかったんだ
(楽しいってのも変かもな?)


それまでにやったことのない
自分に…合ってるやり方だった


別人になったような感覚で
自分自身を振り返る事ができたり

客観視できる?っていうのかな?


自分のひとりの世界であって
そうではない


だけど…仮に誰かが見ても
俺だとわからない


俺自身の事や・・・アイツ


マリアの事を連想するようなことを
書いてはいるが


無論、特定なんかされない
そんな書き方もしないし


個人を晒したり
いわゆる誹謗中傷だとか

そんな事が目的でもなんでもない
俺の自由な世界


誰かを傷付けたり
おかしな使い方をしなければ


なんとも自由で
便利な…中々良い世界じゃねぇか



なんて・・・俺は
少し、自分の心の声のやり場をみつけていた






タイトル : 身体の傷・・・心の傷


昔…アイツは

「身体の傷なら治るから」と笑ってた


平気な顔して笑うんだ

心は…一生治らないくらい

傷だらけで


せめて…身体の傷は治ったのか?

出来るなら…アイツに聞きたい






タイトル : カレーの味と空気の味


なんてことのない食い物

当たり前にそこにあるモノ


そんなモンにメチャクチャ感謝したり

美味いとか幸せだって

手を合わせられるヤツ


世の中に…どれ程いるだろうな?

俺は…幸運にも

そんなヤツを知ってる


アイツに出逢えた事は

俺の本当の奇跡だ







タイトル : 幸せにしないなら手を離せ


幸せにします…一生一緒に居てください

そんな言葉を囁いた末期がそれか?

幸せに出来ないなら…嫁にもらうな

その左手に…鎖をつけるな

信じてついてきたソイツの時間は

二度と戻らない

ソイツと一生を共にする資格を

もらえたあんたは

メチャクチャ幸せなのによ

許せなくて悔しくて

そして羨ましい……そんな俺の本音





タイトル : せめて逃げ場のひとつ


せめて、その涙が止まるまで


せめて…悲しみを忘れられる瞬間を


せめて…安心して眠れる時間を
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