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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第17章 翼を・・・ください
ガララ・・・


病室のドアが空いて
マリアの旦那が出てくる




『ぁ……』



ちぎれそうなマリアの悲鳴を聞いて
再びガクガク震えながら
耳を塞ぐように泣いていたミユが
力無い足取りでマリアの旦那に近づく




『ぁ…お二人とも、まだいらしたんですか。
遅くまで申し訳ない・・・』




余計な話だけど
ミユがこの場にいた・・・
それだけは良かった


状況も状況だからかもしんないが
旦那から見れば、俺とミユは〃連れ〃に
見えるらしく

俺には大して注意が向かない


逆を言えば、この場にミユがいなければ
俺は堂々と病室の前でなんか
待ってられなかっただろうから…


それだけだけど、それだけだけは良かった


ほんと…それだけだけど





『ごめんなさい…本当にごめんなさい

私のせいで…私が奥さんを・・・

私…警察でも、どこにでも行きます

本当に、申し訳ありません・・・』





ミユがマリアの旦那に
深々と頭を下げて陳謝した







・・・トン







『どうぞ、お顔を上げて下さい』




男がミユの肩をそっと叩いて言った






『ごめんなさい…っ…ごめんなさい』







『不幸な…事故だったんです。
仕方がありません
どうか、お気になさらずに…』





『・・・っ』






『では…僕は失礼します』



マリアの旦那は
ミユを訴えたりする意思はないことを告げ




・・・ニコリ





謝罪するミユに
また笑いかけて去って行く



ミユは最後まで頭を下げていた







俺が…単純に思っていたこと






ミユには…

マリアと同じ女であるミユの目には




一見温厚な…外面良しの



あの男の姿は

一体どう映ったのだろうか・・・




あの男が…自分と同じ女であるマリアに


妻であるマリアにしてきた


数々の事を知ったら


ミユは…一体何て言うのだろう






もちろん聞いたりしなければ

聞こうとも思わないが




俺はただただ

疑問に思っていた・・・
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