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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第18章 捕らえられた・・・かごのとり
『マリア・・・?』


涙をぬぐうマリアが
少しフラフラしている





少し火照った顔…





『マリア・・・暑いのか?』




空調はついている・・・



マリアのむくんだ顔や
熱っぽい手に触れる





・・・・・・脱水?








『マリア・・・ちょっと水分摂れよ?』



俺は焦りを隠して
テーブルにあったペットボトルを
手にした


……ほとんど飲んだ様子がない




『マリア・・・ほら?』




『~~…』





マリアは首を振った





『???…喉渇いてない?』








『飲むと・・・トイレ・・・近くなるから』







『・・・』





マリアが小声で答えた









カチン・・・って言うか




プツン・・・て言うかな





俺の中で何かがキレる







あのヤロウ・・・








あぁ…そうだったな



こういうことをやりかねない
そんな男だったんだよな




俺でも思うんだから
マリアは…当然





いや・・・もう

今はそれどころじゃねぇな







『マリア・・・いいから飲め』




俺はキャップを開けて
半ば無理矢理にマリアに
水を飲ませた






『・・・・・・おいしい』



『だろ?…』




『お酒は…気持ちわるいけど
お水・・・おいしい』





???

マリアがぼんやりしながら
なんか呟く…





『飲めるだけ・・・飲んでろ』





そう言ってペットボトルを渡し
俺はマリアの足首を持った



とにかく急げ・・・







だけど・・・マリアは









マリアが・・・









『・・・ぁ・・・ゆぅちゃん、ダメ』






足首の鎖に手をかけた俺を
マリアが止める





『ごめん、痛い・・・?』







『ううん……そうじゃなくて』








『大丈夫・・・外せるから、すぐ』










『外したら・・・ダメ』








『は・・・?』







マリアの言うことが


理解できない
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