パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第18章 捕らえられた・・・かごのとり

『今…無理矢理に
一緒に逃げたら不自然

協力者がいる・・・そんな物証があれば
あの人は気付いてしまう

そうなったら私は
あなたを守りきれない

警察を呼ぶとしても
ゆぅちゃんが…無事にここから出てから

だから・・・先に行って』




気が狂った・・・？

肝心なところで
冷静さを欠いていたのは

俺の方だったかもしれない






『冗談じゃ済まないの
巻き込めないの・・・
これだけは・・・わかって』






マリアは俺をただ逃がそうとしていた



無鉄砲に……バカなことをした俺を
とにかく逃がそうと





『マリア・・・でも
だからって俺・・・』





『〃ここにいる〃・・・なんて

私、一言も言ってないでしょう？』





マリアが無理矢理に…少し笑う






『ごめんね……ほんと
ゆぅちゃんに無茶ばっかさせて

本当に……ごめんなさい

うんと・・・説明が
上手いこといかないなぁ……』




マリアはまだフラフラしてる頭を
コンコンと叩きながら
言葉を探している





『出口がないから…
出口が出来るまで・・・待ってたの

それだけなんだけど・・・連絡できなくて
ごめんね』






『？？？ごめん・・・どういう意味？』








『うんと・・・そうだね』




マリアは言葉に困りながら
瞬きを繰り返していた







『釣った魚に・・・エサをやらない』







『ぇ・・・？』







『って言葉・・・聞いたことない？』






『・・・』

マリアの言葉が
俺の脳を刺激して

耳から頭全体に木霊した・・・












『わかりやすく言うと…

あの人は……そういう男性(ひと)』