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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰

『・・・』
俺はポケットに手を突っ込んで
駅へ向かう
悲しいはずなのに…どこか呑気だ
また来週……とかって
会ったりしないんだぜ?
なんで…
それは
マリアと同じ気持ちでいる・・・
俺とマリアは
決してバラバラの方向を
向いてる訳じゃない
最後の最後に
それをちゃんと知ることが
出来たからかもな
俺は…呑気に歩いてた
呑気でいようとしてたのか
定かじゃないけどな
呑気に…呑気に
明日のことも何も考えない
そんな風に思って
ただ歩いてた
『フゥ・・・』
暗い夜道
帽子をバサッと脱ぎ捨てる
もう人目をはばかる必要も…ねぇからな
切り替えるように
知らぬ間についていた癖をやめる
『・・・』
つぅか……雨なんか
ちっとも降らねぇじゃねぇか
帽子を脱いで
不意に見上げた夜空には
星がいっぱいだった
『ぷっ・・・』
なんだよアイツ…
なぁにが雷だ
ビビりすぎだぜマリアのやつ
でも…
『・・・』
無造作に歩いてた俺の足が
なんとなく…立ち止まった
ビビり?…
俺が・・・ゆるんでただけじゃねぇのか?
呑気に…プラプラ歩いてきた
道を振り返った
今更ながらに
最後のマリアの仕草や表情が
ひっかかる俺は
呑気も呑気…
一人…〃希望〃を抱いて
どこか安心さえして
マリアの元から去っていた
この上ない危機が
すぐそこに迫っていることも知らずに
ついさっきの俺も
この時の俺も
気付きもせず
思いもしなかった
おそらくマリアは
気付いていたであろう
その
物陰に潜む〃なにか〃に
俺は…ちっとも
気付いていなかった
俺はポケットに手を突っ込んで
駅へ向かう
悲しいはずなのに…どこか呑気だ
また来週……とかって
会ったりしないんだぜ?
なんで…
それは
マリアと同じ気持ちでいる・・・
俺とマリアは
決してバラバラの方向を
向いてる訳じゃない
最後の最後に
それをちゃんと知ることが
出来たからかもな
俺は…呑気に歩いてた
呑気でいようとしてたのか
定かじゃないけどな
呑気に…呑気に
明日のことも何も考えない
そんな風に思って
ただ歩いてた
『フゥ・・・』
暗い夜道
帽子をバサッと脱ぎ捨てる
もう人目をはばかる必要も…ねぇからな
切り替えるように
知らぬ間についていた癖をやめる
『・・・』
つぅか……雨なんか
ちっとも降らねぇじゃねぇか
帽子を脱いで
不意に見上げた夜空には
星がいっぱいだった
『ぷっ・・・』
なんだよアイツ…
なぁにが雷だ
ビビりすぎだぜマリアのやつ
でも…
『・・・』
無造作に歩いてた俺の足が
なんとなく…立ち止まった
ビビり?…
俺が・・・ゆるんでただけじゃねぇのか?
呑気に…プラプラ歩いてきた
道を振り返った
今更ながらに
最後のマリアの仕草や表情が
ひっかかる俺は
呑気も呑気…
一人…〃希望〃を抱いて
どこか安心さえして
マリアの元から去っていた
この上ない危機が
すぐそこに迫っていることも知らずに
ついさっきの俺も
この時の俺も
気付きもせず
思いもしなかった
おそらくマリアは
気付いていたであろう
その
物陰に潜む〃なにか〃に
俺は…ちっとも
気付いていなかった

